沖縄とハワイ

こんにちは、築山です。

ハワイには何度も旅行しているのですが、沖縄で生活を始めてから、築山の中でハワイの捉え方が大きく変わりました。去年に渡航したときは、事前に沖縄県公文書館へ行き、現地ではハワイ沖縄連合会へ足を運び、沖縄県民のハワイ移住についてたくさん学び、よりハワイへの親近感が湧きました。

 

ハワイ日系人の4人に1人はオキナワン

現在、ハワイ州に住む日系人19万人のうちオキナワンと言われる沖縄系は5万人と言われ、約25%を占める最大のコミュニティです。沖縄県民のハワイ移住は、1899年に金武出身の政治家 當山久三氏の指揮で渡航した27人から始まり、戦前はサトウキビ農業や養豚業の従事していたそうです。沖縄戦で荒廃した故郷のため基金を募り550頭の豚を送ったのは有名な話ですね。戦後は主に飲食や小売業を営みながら現在に至ってます。ハワイ沖縄連合会で教えてもらったのですが、ガイドブックに載っているような有名店の創業者の多くがオキナワンでした。

Zippy’s:チャールズ・ヒガ氏(地元民御用達のファミレス)
Cafe 100:リチャード・ミヤシロ氏(ロコモコ発祥店の一つ)
Rainbow Drive-in:イフク・セイジ氏(オバマ前大統領の贔屓店)
times:アルバート・テルヤ氏(地域密着型スーパー)
Aloha Tofu:ウエハラ・カメサブロウ氏(TVでも紹介された有名店)

そして、現ハワイ州知事(2017年時点)のデービッド・イゲ氏もオキナワンです。現地で知り合ったハワイ沖縄連合会の方がとは、その翌年の「世界のウチナーンチュ大会」で再会し、大いに盛り上がったのも楽しい思い出です。

よく似た地理的・歴史的背景。観光業に学ぶこと

沖縄とハワイには共通する点がたくさんあります。

・人口(沖縄県 143万人、ハワイ州 142万人)
・ほぼ同緯度の亜熱帯気候
・主な農作物(サトウキビ、パイナップル、バナナ、マンゴーなど)
・本土から遠く離れた島
・併合前は歴史ある王国
・基地の占める割合が高い(オアフ島の22%は基地)
・基幹産業は観光業とそれに関連するサービス業

こうしてみると、ハワイの日系人にオキナワンが多いのが当然だと思っちゃうくらい似ていますし、沖縄でも「ハワイ的な何か」を打ち出す観光スポットもよく見かけます。でも、観光業においてハワイから学ぶべきはそんな表層的な部分じゃないんです。ハワイは沖縄よりもケタ違いに生産性が高いのです。

 

 

両者の離島であるが故の高い物価指数を考慮に入れたとしても、この格差は大して揺らがないでしょう。もう少し突っ込んで調べてみると格差の構造がよく分かります。

 

 

数字を見てはっきり分かるのは「沖縄に来た観光客はゆっく過ごしていない」ということなんですね。

「日本人は長い休みを取らない」とか「ハワイ州の面積は沖縄の7倍ある」とか、言い出せばいろんな理由はあると思いますが、逆に築山は「沖縄が本気で観光立国を目指すなら、ハワイをお手本にしてあと1.5倍は伸びる余地がある」と考えますね。具体的に何をすれば良いのか?それを学ぶために、今後も築山はハワイへ行くことにします。

…って、もちろん目的はそれだけじゃないけど。

 

 

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

 

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