withコロナの働き方:オンライン会議をして分かったこと

こんにちは。築山です。

新型コロナウィルスの怖さは、無症状の潜伏期間に他人へ罹患させてしまうことです。従って、我々は、働きかたを大きく変えざるを得なくなりました。

一方で、ウィルスによる経済的な影響が拡大するにつれ、クライアントからの対策や今後の見通しに関する相談や新規の依頼が増えてきましたが、日本の現行の医療制度下では、自分が100%陰性であることを確認&証明する手立てが無いので、築山は、クライアント企業の安全・安心のために、下記をご提案&実施しています

・会議の性質上、可能なものはオンライン会議で実施
・集合会議は、10人以下+全員マスク着用+常時通気+1.5m間隔
・上記でも、体温自己申告&入室前検温を実施(台湾方式)

オンライン会議については、不便なところはありますが、回数をこなしていく中で、興味深い気付きがいろいろとありました。今回は、これらについて書いてみます。

 

会議の運営や準備の変化

「とりあえず会議」が減る

みんなが会社に居る状況では無いので「とりあえず、ちょっと集まって会議でもやろっか」というのが出来ません。在宅勤務者へ事前に日時を連絡したり、それなりの準備が必要なので、結果的に無駄な会議が減ります。

「とりあえず参加」が減る

zoomにしろ、wherebyにしろ、加入プランによっては会議参加者の人数には上限がありますし、参加人数が増えるほど、ウィンドウ画面だらけになって、1人あたりの画面は小さくなって表情が見えなくなるので「とりあえず、あの人も呼んでおくか」や「偉い人のお付きの参加者」なども減ります。

紙の無駄が減る

オンライン会議では、資料は全てデジタルになるので、紙やコピーといった従来の会議運営にかかっていた費用や準備の時間が大幅に削減できます。

 

会議に参加する人の変化

発言は「一まとめ」に「要点を押さえて」

オンライン会議では、通信環境や参加者の人数によっては、やりとりに微妙なタイムラグが発生しまい、タイミングが読めずにクロストークになってしまうことがあります。それを回避するためには、結論から話したり、起承転結を適度なボリュームにまとめて一気に話し切るなど、明瞭に話す必要があります。「一まとめ」に「要点を押さえる」がポイントです。

非言語情報の制限:声のトーンや表情の大切さ

我々が思う以上に、人間のコミュニケーションは、身なりや表情、声のトーンやジェスチャーといった非言語情報を頼りにしています。リアル会議では自然に使っていた非言語情報が、オンライン会議ではかなり制限されます。明瞭な話し方や表情、声のトーンや滑舌など、今まで以上に重要になります。「伝わる」ではなく「伝える」意識が必要です。

準備してない人、発言しない人が目立つ

実際にオンライン会議をやった方は分かると思いますが(特に設定しない限り)画面には参加者の顔が均等に並びますので、不明瞭な発言をする人、逆に、全く発言しない人がかなり目立ちます。また、リアルの会議以上に、沈黙の時間や空気が重く感じられます(笑)つまり、オンライン会議は、事前準備をしていなかったり、予め発言内容を考えていない「ただそこに居るだけの人」を浮き彫りにします。

 

リモートワークがもたらす変化の例

職住分離のライフスタイル

総務省は、ワークライフバランスの実現 、人口減少時代の労働人口確保、地域活性化といった目的でテレワークの推進を行っていました。沖縄でも、観光業における長期滞在者の増加という観点から、内閣府が旗振り役となってテレワーク実験を細々とやってきました

しかし、パソコンを使ったことのないIT担当大臣に象徴されるように、いくら技術革新をしても、意識と働き方を変えられないのが日本人の悲しい性、一般に浸透するのは無理だろうと思っていた矢先、皮肉にも、新型コロナウィルスという「外圧」によってリモートワークが一気に浸透しました。

業種や職種によりますが「意外とできるじゃん…」となったリモートワークは、QOLの高い場所に住みながら、東京や大都市にある会社とオンライン会議で仕事する…という職住分離のライフスタイルを加速させるでしょう。個人的には、ポストコロナにおけ沖縄の観光業が狙うべき需要はここにあると思っています

伝えるスキルの価値が上がる

上述のように、オンライン会議をはじめ非接触型のコミュニケーションでは、これまで以上に「伝えるスキル」がより大切になってきます。これは、単に話し方やマナーにとどまらず、伝わりやすい資料作成や発声や滑舌などのプレゼンテーション・スキルを身につけた「アナウンサー+営業マンのような個人」が評価される時代が来るのではないかと思っています。

ファッション業界の変化

リモートワークとオンライン会議が日常になる人は、上半身のオシャレに注力するでしょう。デニムやパンツ、スカートなどの下半身アイテムの売上は下がります。自宅で過ごすための服、少し前の言葉でいうところの「ワンマイル・ウェア」が再び売れると思います。

オンライン会議で、表情を明るく見せるための照明(女優ミラー的なもの?)などが売れたり、オンライン会議「映え」するメイク方法なども出てくると思います。オンライン会議用の合成背景を何にするかは、既にSNS界隈では活発にやりとりされてますね。

 

このように、数回のオンライン会議をやるだけでも、いろいろなことが考えられます。何かと塞ぎがちな日々が続きますが、無理矢理ポジるとするならば、在宅勤務やオンライン会議は、これまで、技術革新や様々な努力をもってしても進められなかった、我々の「働き方改革」や「ワークライフ・バランス」を浸透&定着させる経験になり、新たな価値観とライフスタイル出現のきっかけになると思っています

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

 

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