あなたの働く姿が人手不足を解消する

こんにちは。築山です。

沖縄企業の人手不足がますます深刻になっています。有効求人倍率は、本土復帰後初めて1.0倍を超えた昨年6月から年度末までは1%程度の増加だったのが、今年度に入っていきなり14%も上昇しました。業種でいうと、観光客数が過去最高を更新し続ける「宿泊・飲食業」で最も不足しており、料金値上げや長時間労働問題などに揺れる「運輸業」、建設ラッシュに湧く「建設業」と続いています。生産年齢人口の減少に加えて、皮肉にも好景気が故の人手不足。被雇用者にとっては嬉しい状況ですが、雇用者によっては頭の痛い問題です。

今の雇用情勢は完全な『売り手市場』です。つまり、被雇用者は仕事を選べる立場にあり、仕事が合わなければさっさと辞めて他の働き口を探すことが容易…だということです。その是非はともかく、人出不足を乗り切るためには、被雇用者が働くにあたってのニーズを今まで以上に理解し、それを用意することが重要になります。

 

給料を上げたら人手不足は本当に解消するのか?

「募集をしても人が集まらない」「採用してもすぐに辞める」という問題に対して「給料を上げる」という手段は、必要ですが十分とはいえません。なぜならば、就活生(大学生)の「給与」という項目の優先順位は雇用者側が考えているほど高くないからです。

同様に、築山が沖縄のクライアント企業の従業員に行ったアンケートでも、彼等の「やりがい」の中で「給与」という項目は三番目で、約1割しかありません。さらに「志望動機」を見てみると、彼等の半数が働く前に、様々な形で職場の雰囲気を「下見」をしていることが分かります。

 

一番の「採用広告」は『今働いている人達の姿がいきいきとしている』こと

このように、被雇用者が働くにあたってのニーズを見てみると、明らかに「職場環境や公平性」が「給与・労働条件」を上回っています。
当たり前ですが、彼等もすぐに辞めるつもりで入社するわけではありませんし、入社直後の自分が戦力になり得ないことも十分に理解しています。その上で「早く仕事を覚えられる職場環境や人間関係」と「それが実現した時の公平な評価」を給与以上に求めていることが上記アンケートから伝わってきます。
つまり、給与を上げることも大事ですが「今働いている人達の姿がいきいきとしている」ことや「職場環境の雰囲気」がとても重要なのです。
沖縄のある企業では「人員確保のために初任給を上げたは良いが、入社5年目の社員とほぼ変わらなくなり、今度は彼等が辞めてしまった」…という冗談のような話を最近聞きました。そういったことを繰り返していると、いつまでも労働生産性は上がらず、利益を削っていくことになります。

 

人手不足を本当に解決したいのであれば「急がば回れ」を急いでやるしかない

一口に「職場環境を改善する」といっても簡単ではありません。人手不足の構造が「能力不足」なのか「人数不足」なのかを把握し、業務の要件定期を明文化し、評価基準を作り、面談を通じて従業員全員にそれら伝え、一定期間のトレーニングの後に評価する…というプロセスを正しく行わなければなりません。まさに「急がば回れ」を急いでやるイメージです。
大変ですが、これを実践出来た会社は労働生産性と利益を上げています。興味のある方は築山にご相談ください。

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

 

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