成果を出すコンサルティング 〜 経営ポエムな事業計画書にしないために

こんにちは。築山です。

経営とは実行であり、どんな事業計画も実行されなければ、ただの机上の空論になってしまいます。コンサルティングも同様で、クライアントが実行しなければ成果を出すことはできません。現場メンバーによって計画が実行されない、若しくは、実行されても成果が出ない理由は以下が考えられます。

やり方が分からない

誰が、何を、どれだけ、いつまでにやれば良いのか? いまいちハッキリしない場合などです。主として、事業計画書が抽象的な場合によく起こります。

やる気が出ない

このまま進めて良いのか? 成果で出いてるのか? など分からずモチベーションが維持できない場合などです。マネジメントの問題に起因することもありますが、これもまた、事業計画書の問題に起因している場合が多かったりします。

したがって、成果を出すコンサルティングにおいて、事業計画書の内容や質は、とても重要です。実行者たる現場メンバーにとって、やり方が分からない、やる気が出ない事業計画書の目標には、大抵、以下のような言葉が踊っています。

*** の活性化
*** の推進
*** の向上

目標の根拠も分からず、実行の方法が曖昧=掛け声レベルで、経営者の気持ちだけが前面で出た空文虚字の作文。言ってることは正しいけれど、議論の余地がある=ツッコミどころ満載な事業計画書は「経営ポエム」と揶揄されています。

 

事業計画書に盛り込むべき内容や構成については、弊社の事業計画書を公開した記事を読んでいただくとして(7年前の記事ですが今だに売れ続けています)、現場メンバーの実行に役立つ事業計画書について、特に目標設定の方法について述べます。

 

目標設定については、『SMARTの法則』を使います。

・Specific:具体的である、分かりやすい
・Measurable:数字である、計測可能である
・Achievable:達成可能である
・Relevant:他の目標と関連性がある
・Time-bound:期限がある

有名な法則なので詳細の説明は省きますが、この法則に沿った目標でもなお上手く機能しない場合、考えられる原因は二つ考えられます。一つは、設定された目標が非現実的で実行者にイメージが湧かないなど、解像度の粗さに因るもの。もう一つは、実行者の能力を無視した目標設定であったり、成果が出ているか分かりづらいなど、運用に因るものです。

 

まずは、解像度を上げる作業から説明します。具体的には、目標を因数分解して構造と繋がりを把握し、その上で最も効率的に成果につながるプロセスを特定し、そこの目標達成のための数値指標を設定します。

 

働く人の価値観や、会社や仕事のコミットレベルはまちまちです。人手不足やワークシェアが常態化した現在の経営環境では、いわゆる「ミッション」や「ビジョン」や「パーパス」や「ストーリー」だけの事業計画書で現場を動かして成果を出すことは難しくなりました。成果を出すコンサルティングの事業計画書とは、現場の「実行支援ツール」「仮説検証ツール」でもあるべきなのです。

 

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

 

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