沖縄に開業する『JUNGLIA』の本当の課題は渋滞ではない

TM & © JUNGLIA. All rights reserved

こんにちは。築山です。

7月に沖縄に開業する大型テーマパーク『JUNGLIA』(ジャングリア)。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを復活させた敏腕マーケッターにして再生請負人:森岡毅氏が手掛けただけでなく、地元でも様々なトピックについて、賛否両論、悲喜交々な意見が飛び交って話題になっています。

 

仕事柄、意見を求められることが多いのですが、築山の関心事は、渋滞問題でも、住居不足でも、人手不足でもなく、「天候問題」です。

 

世間一般のイメージとは真逆で、沖縄は日本で最も快晴日数の少ない地域です。人によっては、ハワイのような陽気を期待される方もいらっしゃると聞きますが、東アジア亜熱帯気候に位置する沖縄の夏季湿度はハワイの約1.6倍で、年間降水量は約6倍も違います。気温こそ東京より低く、最近では「避暑地」と言われてますが、湿度は常時80%〜90%で蒸し風呂状態。不快指数はMAXです。

曇天や雨天の日が基本でゲリラ豪雨も頻繁にありますし、台風が多いことはご存知だと思います。また、冬季は最低気温こそ20℃ですが、常時10m近い強い北風が吹き荒れて体感温度は10℃を下回り、薄着でやってきて風邪をひいて帰っていく観光客が後を絶ちません。

 

実は、リゾートウェディングをはじめ、沖縄の観光業界最大の懸念事項は天気の問題なんです。関係者は、絶対に県外観光客に言いませんが…(笑)

 

そんな中で、ジップラインをはじめとしてアウトドアの体験型アトラクションを主軸とする『JUNGLIA』は、どういった対策をするのか?  ……とても気になるところです。

出典:『JUNGLIA』公式HP

出典:『JUNGLIA』公式HP

 

アトラクションの利用規約には、「傘のご利用はできません。雨天時はレインウェアをご用意ください」「気象やその他の影響により、予告なく運営を中止する場合があります」などの免責事項と「オフィシャルアプリによる体験同意が必要です」の注意書きが並んでいます。

旅行という行為は経験財であり、最初に受けた印象がその後の評価にも大きく影響を与えるプライマシー効果に左右されやすいものです。最初の体験が雨や泥に塗れてしまうと、その後のリピートに影響を与えてしまわないか心配です。

個人的には、テーマパーク名にもあるように、亜熱帯のジャングルを「体験」することが目的ですから、雨だの風だの泥だの虫だのと気にしているようではダメだとは思いますが、それがどこまで観光客(特に、国内観光客)に受け容れられるかが気になるところです。

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

 

コンサルティングのご相談、お問い合わせは…

ご相談、お問い合わせ