良い空気の作りかた:社内横断のプロジェクトを成功させる3つのポイント

こんにちは。築山です。

4月中旬から始まったクライアント企業様の拡売企画が、おかげさまで順調に推移しています。

ここでいう「順調」とは「予想を下回っていないが、大きく上回ってもいない」状態で「予測数値とほぼ同じで推移している」という意味です。予測を下回るのは論外ですが、逆に予測を大きく上回ることは、供給不足による顧客不満足や、現場に必要以上の負荷を発生させてしまうことになります。楽観的予測も悲観的予測もダメ。過大評価も過小評価もダメ。企画側としては精度こそが重要です。
築山は毎週、開始後の実績と、好調店や不振店の要因分析、現場に行ってスタッフから教えて貰った小ネタなどをまとめた実績報告&分析レポートを作成して本社に提出していますが、担当者がGWにも関わらず出勤して、そのレポートを現場メンバーに共有してくださってるのには感動しました。

別に、休日出勤を礼賛したり推奨するという意味ではなく、各自が社内のいろんな人のことを思いやって、自分のやるべきことを、やるべき時にやるという『良い空気』が出来つつあることが嬉しいのです。
目標や予算を達成させる方法はいろいろあります。いわゆる「報連相」や業績推移などでガチガチに管理したり、インセンティヴなどの「人参」をぶら下げるのも短期的には効果があると思いますが、人のマインドと行動をポジティヴに変えて自発的に目標や予算達成を目指すような組織に良い空気を生み出すことが一番大切です。築山の提供するコンサルティング価値はここにあると思っています。

以下、良い空気を作り出すポイントを3つご紹介します。

 

1. 小さく産んで大きく育てる:誰もやったことがない企画は形や数字を見せるしかない

社内横断的で関わる人が多いプロジェクトを進める場合、全方位の納得する企画を、論理的にその四隅をきっちり埋めながら計画するというのは、スピード感に欠けますし、何よりも予算や規模の割に小さくまとまった無難な計画が出来上がることが往々にしてあります。
そもそも人間は本能的に変化を回避する傾向がありますし、誰もやったことのない企画に対しては、懐疑的・悲観的な見方をする方が自然ですから組織力学的に当然のことです。だから、小さく産んで大きく育てる。実際に分かる形で見せるしかないんですね。いきなり本番はナシです。
今回の企画は、本番の5ヶ月前に骨子がさっくり固まった時点で、数店舗で先行実施してデータ採取と分析をしながら企画に反映させ、さらに実施店舗を少し広げてより多くのデータ採取をしながら、発生した課題と解決方法、本番開始後の数値の伸び方の予測まで準備し、企画の社内共有範囲を適宜広げ、本番で全店一斉に開始された状態になるよう進めました。

2. 高い壁を乗り越えたいのなら梯子をかける:一足飛びの成功や、現場の根性論はあり得ない

現場メンバーに企画の背景や目標を説明して予算を伝えるだけでは、成功する確率は上がりません。築山の経験では、成功した企画はいくつかのステップを踏んでいます。

① 全体目標の下に達成可能な小目標を作る
② それらに対する評価指標を設定する
③ 進捗を定期的に共有する
④ 開始後の好調(不調)事例を分析する
⑤ 適宜それらを共有する

今、自分たちがどこに居て、それが良いのか?悪いのか?なぜ良いのか?なぜ悪いのか?…そういった状況を知らずに、ただひたすら走っても消耗するだけです。
例えば40店舗ある現場があるとしたら、開始後の成績は1位〜40位まで順番がつきます。上位の店は何をやっているのか?下位の店はどういう状況なのか?設定した同じ指標で分析すれば、何らかの違いが見えてくるはずです。こういった分析を怠らず常に発信し、企画の微調整をやることが重要です。「1」で述べた、築山が毎週提出しているレポートがそれに当たります。高い壁を乗り越えたいのなら、梯子をかけて登り方を教えるのが一番効率的なのです。

 

3. 企画立案の過程をダダ漏れにする:現場が盛り上がらない企画で、お客様を盛り上げられるはずがない

企画を実行するのは現場メンバーです。どれだけ理論的に正しくても、現場が「面白そうだ、やってみたい」と思ってもらえない企画はダメです。
今回の企画でいえば「1」で述べたように、企画立案段階から現場メンバーの協力を得て進めているので、現場のデータや彼等からのアドバイスが盛り込まれています。企画する側の押し付けではなく、実行するメンバーが「自分達が作った企画である」という意識を持ってもらうことが重要です。このように進めれば、ネガティヴな空気ではなく、どうやったら成功するか?を皆で考えるポジティヴな空気が作れます。
キャンペーンや販売促進の本質は、美味しいものを食べた時の「これ、美味しいから食べてみて」みたいなものだと思います。現場が盛り上がらない企画で、お客様を盛り上げられるはずがないのです。社内横断的に企画し、沢山の人が関わるキャンペーンや販促を成功させるには、本来の企画と同時に『現場がバズる企画』を考えることが大切です。そして、現場が企画をさらに進化(深化)させ、より大きな成果につながります。

今回の企画は6月30日(日)までです。あと2ヶ月、これらのポイントをしっかり押さえながら、キャンペーンを成功させ、お客様とクライアント企業様に喜んでいただけるよう頑張ります。

 

築山 大
琉球経営コンサルティング

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